2010年11月04日

ある少女の話をしよう。
その少女は父親から理不尽な虐待を受けていた。
幼い少女はキッチンから包丁を握り締め、父親を殺そうと何度もした。
その暴力はいつしか少女自身を苛み、彼女の胸には包丁をつきたてた痕がある。

少女の救いは幼馴染みの依存相手よりもむしろ、空想の世界で少女を色んな世界に連れ出した片割れに注がれた。
彼女達は双子のように、互いが互いを必要とする世界においてずっと脆弱な少女を守ってきた。


そして今。
少女から女へと変貌を遂げた彼女は狂った原初の最愛を殺した。
他に方法はなかっただろう。
その原初の片割れの唯一の救いは、己の弱さを露呈できる相手がいたこと。
残された片割れは生きることを望んだ。

唯一できる弔いとして。





posted by 氷迫 律 at 22:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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